2015年04月27日

大橋直久「上司の特権は」

スペイン人は自分がしたことに対して、あるいは、しなかったことに対して、上司に非難されるという意味での「批評(ヘフェ)」には慣れています。

その場合、反論は許されません。

それが当然だと思っています。

地位が上であることで権利を主張するのは、上司の特権です。

批評は、建設的で意味のあるフィードバックを得るためでなく、むしろ上司の権限を示すために行われます。

そして非難された人は表面上は反論しなくても、もちろん自分が間達っているとは認めないわけです。

もし前向きなフィードバックをされたら、驚くでしょう。

それにスペイン人は、たとえばアングロ・サクソンの文化とくちべると、自分の仕事に対する評価をそれほど知りたがりません。

このことを彼ちはあまり認めたがりませんが、これは依存心の表れです。

察するところ、自分はちゃんとやっているのだかち、うまくいかないとしたら、それは他の誰かのせいである、と思っているのでしょう。

実績を全般的に見直されたりすると、それは個人的な非難と受け取られ、人々は憤慨します。

それに、客観的事実の後ろだてがある時はなおさらです。

彼らはまた、親しい関係の人から批評を受けた時も、憤ります。

部下に対しては言葉を選ばずに批判することは許されますが、同僚に対して何かを指摘することは、はるかにデリケートなことなのです。

大橋直久(ホスピタルマナー)





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Posted by 大橋直久 at 00:07 │大橋直久