品物を吟味する態度(大橋直久)

大橋直久

2014年06月19日 00:03

ご主人が、きょうは月給日だから「今夜はすき焼きを頼むよ。月に一度ぐらいはいいだろう」

といって出たのに、お魚が安いからと、煮魚を出したのでは、ご主人に働く気を失わせてしまいます。

しかし、すき焼きの肉よりもビフテキにするほうが、その日はお買い得になりそうだったら、ビフテキにしてしまっても、ご主人をそんなに失望させることはないでしょう。

土地によって売り方が違います。

大都会では魚を切り身で並べていますが、中都会や農山村では、丸ごとでないと売っていません。

いつぞや大阪の方に「煮マメを十粒ください」といったら、ちゃんと目方を計って売ってくれたとか、「ハクサイの葉を三枚ください」と注文したら、三枚切って売ってくれたという話を聞いて、大阪の合理性に感心したことがあります。

また、欧米人の買い物のきびしさ、とくに品物を吟味する態度には驚くことがしぼしばです。

だとすると、いきなり、「このダイコンください」というより、思いきって、

「きょうは何が安いの」とか、「お買い得品ありますか」

と聞いてしまったほうがよいかもしれません。

大橋直久(ホスピタルマナー)

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