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2015年04月27日

大橋直久「上司の特権は」

スペイン人は自分がしたことに対して、あるいは、しなかったことに対して、上司に非難されるという意味での「批評(ヘフェ)」には慣れています。

その場合、反論は許されません。

それが当然だと思っています。

地位が上であることで権利を主張するのは、上司の特権です。

批評は、建設的で意味のあるフィードバックを得るためでなく、むしろ上司の権限を示すために行われます。

そして非難された人は表面上は反論しなくても、もちろん自分が間達っているとは認めないわけです。

もし前向きなフィードバックをされたら、驚くでしょう。

それにスペイン人は、たとえばアングロ・サクソンの文化とくちべると、自分の仕事に対する評価をそれほど知りたがりません。

このことを彼ちはあまり認めたがりませんが、これは依存心の表れです。

察するところ、自分はちゃんとやっているのだかち、うまくいかないとしたら、それは他の誰かのせいである、と思っているのでしょう。

実績を全般的に見直されたりすると、それは個人的な非難と受け取られ、人々は憤慨します。

それに、客観的事実の後ろだてがある時はなおさらです。

彼らはまた、親しい関係の人から批評を受けた時も、憤ります。

部下に対しては言葉を選ばずに批判することは許されますが、同僚に対して何かを指摘することは、はるかにデリケートなことなのです。

大橋直久(ホスピタルマナー)


  


Posted by 大橋直久 at 00:07大橋直久

2015年04月17日

実際の観察やさまざまな話

イタリアには表面上の経済の30ないし40%に相当すると推定されるヤミ経済が存在します。

同じものが、ドイツには約10%、イギリスには約15%存在します。

ラテン系諸国では、第二の職をもっている人々の数はもっと多く、また、一日の仕事が早く始まり、早く終わることもあって、そうしやすいのです。

大都市の郊外では、小規模な農地を経営することもあります。

しかしその労働量と成果は、統計には表れてきません。

南の人々が北に劣らず働き者であることは、実際の観察やさまざまな話によって裏付けられます。

一つの民族や文化が他よりも勤勉であるというのは、主観的な価値判断に基づいた主張にすぎません。

経済の生産性には確かに差がありますが、その根本的な理由は、人々がいかに熱心に働くかではなく、いかに効率的に仕事をするかにあるのです。

つまり問題は、人々のやる気ではなく、経営管理の仕方にあるのです。

大橋直久(ホスピタルマナー)
  


Posted by 大橋直久 at 02:02仕事

2015年04月07日

大橋直久「勤勉だという定説」

イギリス人の労働時間は42時間ですから、北ヨーロッパ人のほうが勤勉だという定説は崩れます。

または、イギリス人は名誉ラテン市民だというわけです。

これらの数字は、ドイツ人にはイタリア人やイギリス人よりも有給休暇が多いことを計算に入れていません。

祝日を含めると、ドイツ人には年間平均39日以上の有給休暇がありますが、イギリス人の場合は33日、イタリア人は34日です。

つまり、ドイツ人の一週間の平均労働時間は長いけれども、彼らが仕事をする週は、イギリス人やイタリア人よりも少ない、ということになります。

人々がいかに勤勉であるかを査定するうえで、統計的数値は南にいくほど信用できなくなります。

大橋直久(ホスピタルマナー)
  


Posted by 大橋直久 at 10:10大橋直久