2014年11月20日
実力のあるサラリーマン(大橋直久)
彼のアジトに警官や新聞記者と一緒に飛び込んだ時、最初はシラを切っていた舟坂だが、証拠をつきつけられ逃れられぬと悟った彼は龍雄の顔を凝視した。
彼は低くうなっていった。
「よくやった。よくここまで調べたな」
これで龍雄の長い間の血の出るような苦労は、大団円を迎えるのであった。
ここからいえることは、ツキ(運)も実力のうちなのである。
実力のあるサラリーマンほど、自分の成功は運によってもたらされたと思うようだが、実力があるからこそ運を招き寄せたといえるのである。
実力がなければ目の前を姿、形もなく静かに通りすぎる運をつかみとることができないようだ。
部下の担当する仕事が、非常にラッキーな要素が積み重なって成功したとしよう。
こういうとき、上司はこの部下に対してどういう態度をとるだろうか。
狂喜する部下を横目に見ながら、「オイ、オイ、今度の成功はおまえの力だと思うなよ」「たまたまキミは運がよかっただけだ。
自分の力だとうぬぼれるな」と一本釘を差したくなるのではないか。
大橋直久(ホスピタルマナー)
Posted by 大橋直久 at 00:03
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